香辛料
ハーブ
 カラシ・マスタード ☆
辛子・Mustard)
KNU ダイエット 食材百科事典

ソーセージの付け合せ、おでん、豚カツ、シューマイ、納豆などに添えられる馴染み深い香辛料。
カラシナ類の種子を乾燥させたもの。種子そのものは辛味も香りもない。

《別名》 ガイシ、カラシナ
《科名》 アブラナ科の一年生草本
《使用部位》 種子
《原産》 南ヨーロッパ、地中海沿岸、中央アジア、中国
《名前の由来》 古代ローマで、ワインをつくる際、発酵前のブドウ液にマスタードの種子を混ぜ合わせたものを「Mustum  Ardens (辛いムスト)」と呼んだことから。
《歴史 》ヨーロッパでは、古代より薬や食事の薬味として使われてきた。現在のようなタイプのマスタードが確立したのは18世紀以降。日本では、かなり古い時代に中国から渡来し栽培され始めた。
《種類》
ホワイトタイプ(洋カラシ)、ブラックタイプ、ブラウンタイプ(和カラシ)の3つに大別できる。市販品は、これらを原料に、粒状、粉辛子、粒入りマスタード、練り辛子などがある。
ホワイトマスタード(学名:Sinapis alba、シロガラシ・洋辛子):薄い黄土色で粒が大きく、おだやかな辛味で、かすかな甘味もある。
ブラウンマスタード(学名:Brassica juncea、和辛子):焦茶色で、ほのかな苦味と刺激のある辛味が特徴。「和辛子」は黄色または黄土色だが、ブラウンマスタードの一種として分類され、日本料理の薬味として使われる。
ブラックマスタード(学名:Brassica nigra、クロガラシ):黒色で刺激的な辛味がある。インド料理にひんぱんに使われる。
粉末マスタード:乾燥させて粉末にしたもの。
調整マスタード:ワイン、食酢などを加えたもの。
粒入りマスタード:辛子種子を種皮ごと荒挽きにして、食酢などと混ぜてペースト状にしたもの。ソーセージの付け合せとすると味が引き立つ。
《使われ方》
●味のアクセントとして
 →ソーセージ、ポトフ、おでん、豚カツ、シューマイ、納豆など幅広い料理に添えられる。
 →和え物に加える。
 →サンドイッチに。
●辛みより旨味をを目的に:ホールのまま、あるいは軽くつぶし、ピクルスやマリネ液に。
《期待される働き》
●血栓防止  ●抗炎症作用  ●利尿促進  ●抗菌作用

《主な成分&薬理効果》
●ホワイトタイプとブラックタイプでは辛み成分が異なる。
 →ホワイトタイプ:からし油配糖体(シナルビン)。
 →ブラックタイプ:からし油配糖体(シニグリン)。
●利尿作用、殺菌作用、興奮作用、消炎作用、抗神経痛作用、抗リウマチ作用、鎮痛作用、解熱作用、去痰作用、防腐作用などを持つ。

《使い方のコツ》
●粉末:辛みは放置すると次第に弱くなるので、使う直前に練るとよい。温水*で溶くと辛味が生きる。
●調製マスタード:粒状、粉末状、粗挽きのものがあり、辛味や酸味も多種多様。

*温水で練ると酵素(ミロシナーゼ)により加水分解され、
 ホワイトタイプ:シナルビン→p(パラ)-ヒドロキシベンジルイソチオシアネート(不揮発性で強い刺激がない)
 ブラックタイプ:シニグリン→アリルイソチオシアネート(揮発性で刺激性が強い)
 を生じる。

《カラシ・マスタードを使った料理》
●サバのムニエルからしソース:『栄養と料理』昭和57年11月号P.155
●豚のカラシソース焼き:『栄養と料理』昭和54年10月号P.149
●菜の花のからしあえ:『栄養と料理』昭和59年4月号P.11
《民間療法など》
●日本:消炎作用があるため、古くからカラシの粉末に水を加えて錬ったものを、打ち身、腰痛、神経痛などの湿布薬として用いた。*注意:刺激が強いので皮膚の弱い人には向かない。
●インド:悪霊を追い払う超自然的な力があると信じられている香辛料。かゆみや皮膚病に使われる。*注意:使いすぎると出血を伴う病気を引き起こす。
●精油:数百年の以前より興奮剤、利尿剤などとして利用されてきた。
◇ 参考リンク ◇
◆食材玉手箱
  五明紀春・女子栄養大学教授
編集協力:足立尚子・女子栄養大学生涯学習講師
Feb/2008
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