KNU ダイエット 食材データベース
第4群
油脂類
植物性油脂 食材百科事典

食用油脂の原料由来による分類: 植物の種子から採油

植物油:サフラワー油・Safflower oil

不飽和脂肪酸のリノール酸が油脂類のなかで最も多く、
《別名》 紅花(べにばな)油
《原材料》 ベニバナ*の種子(油分25~37%) 
*ベニバナ・学名: Carthamus tinctorius、科名: キク科
《生産》 北アフリカ、中東、米国など。
《期待される働き》 血中コレステロール低下(抗動脈硬化)
《成分》 リノール酸(18:2)が約7割をしめ、血中コレステロール値を下げる効果が注目されている。最近は品種改良でオレイン酸(18:1)の多いベニバナ(ハイオレイックサフラワー)が作られ、酸化されにくいベニバナ油が主流。
《利用》 酸化されやすいので、揚げものには不向き。
《保存》 酸化しないよう、しっかりふたをして日の当たらない所で保存。
植物油: ヒマワリ油・向日葵油・Sunflower oil

リノール酸やビタミンEが豊富な油
《原材料》 ヒマワリの種子(油分24~25%)
《製油》 種子をロールで破砕し脱穀後、抽出法により採油。
《生産》 ロシアや東欧諸国、米国、アルゼンチンなど。
《成分》 含有脂肪酸の約70%がリノール酸(18:2)。活性酸素から粘膜を守るビタミンEが油脂類のなかで最も多いことで注目される。最近はオレイン酸含有率を高めた改良品種もある。
《利用》 サラダやマリネのドレッシングに使用される。
《保存》 酸化しないよう、しっかりふたをして日の当たらない所で保存。

 植物油: メンジツ油・綿実油・Cottonseed oil

風味が良く酸化しにくいため高級な食用油
《原材料》 ワタ*の種子(油分16~25%)
*ワタ・学名: Gossypium spp.、科名:アオイ科
《製油》 脱毛→剥皮→粉砕→乾燥後、抽出。
《生産》 中国、米国、インド、パキスタン、ブラジル。
《成分》 リノール酸(18:2)を約55%含む。抗酸化作用のあるビタミンEを多く含むので、動脈硬化などの生活習慣病予防効果が期待できる。
《利用》 風味と熱安定性がよいため、主にサラダ油やマヨネーズなどの原料に用いられる。そうめんの延べ油にも使われる。
《保存》 酸化しないよう、しっかりふたをして日の当たらない所で保存。

植物油: ナタネ油・菜種油・Rapeseed oi

l原料のキャノーラ種(低エルカ酸品種)をカナダなどから輸入
《原材料》 アブラナ*の種子(油分22~50%) 
*学名: Brassica napus(セイヨウアブラナ)、Brassica campestris(和種アブラナ)、科名:アブラナ科
《製油》 圧搾-抽出により採油。
《生産》 インド、中国、カナダ、メキシコ。
《成分》 含有脂肪酸の約60%がオレイン酸。飽和脂肪酸は油脂類で最少。骨粗鬆症を防ぐ働きがあるビタミンKも含む。かつて、ナタネ油の主成分はエルカ酸であったが、現在流通するものは品種改良がされてエルカ酸はほとんど含まれない。
《利用》 単独もしくは他の油脂類と調合され、サラダ油や天ぷら油として使われる。
《保存》 酸化しないよう、しっかりふたをして日の当たらない所で保存。

植物油: ダイズ油・大豆油・Soybean oil

世界でもっとも生産量が多い油。
《原材料》 ダイズ*の種子(油分17~18%)  *アメリカ産の油分の多い黄ダイズを原料にする。
*ダイズ・学名: Glycine max、科名:マメ科 ダイズ属 1年生草本
《製油》 ヘキサン抽出により採油される。
《生産》 米国、中国、ブラジル。
《成分》 リノール酸(18:2)が約50%を占める。ビタミンEも豊富。骨の健康維持に有効なビタミンKの含有量は油脂類でトップ。
《利用》 他の油脂類と調合されてサラダ油や天ぷら油になり、広く利用される。マーガリンやマヨネーズの原料にも使われる。
《保存》 比較的酸化しやすい。酸化しないよう、しっかりふたをして日の当たらない所で保存。

植物油: 米ぬか油・米糠油・Rice bran oil

国産で原料をまかなえる唯一の植物油脂
《別名》 米油
《原材料》 米ぬかと胚芽
《製油》 米の搗精の過程で副産物として得られる糠(ぬか)には約20%の油が含まれる。溶剤抽出法により抽油される。
《期待される働き》 コレステロール低下(抗動脈硬化)
《成分》 含有脂肪酸のうちオレイン酸(18:1)が約40%、リノール酸(18:2)が約35%含まれる。約25%のビタミンEを含むほか、コレステロールの吸収を妨げるといわれるオリザノール(シクロアルテノールフェルラ酸エステル)も含むので、動脈硬化予防に効果的である。
《利用》 淡泊でクセがない。 耐熱性や保存性にすぐれるため、スナック菓子、揚げ物、スプレー用に用いられる。マヨネーズなどの原料に使われる。

《保存》 しっかりふたをして日の当たらない所で保存。

植物油: ゴマ油・Sesami oil
中国料理や韓国料理に欠かせない油
《原材料》 ゴマ*の種子(油分35~56%) 
*ゴマ・学名: Sesamum indicum L、科名:ゴマ科 ゴマ属 一年生草本
《製油》 ゴマ特有の香りをひき出すために、焙煎してから搾り出す。焙煎の温度が高く煎りが深いものと、焙煎の温度を低めにしたものがある。
《成分》 含有脂肪酸のうちオレイン酸(18:1)とリノール酸(18:2)が約4割ずつ含まれる。
そのほか、セサミン、セサモリン、セサモールなど抗酸化物質を豊富に含む。
《利用》 香りのよさと酸化されにくい性質から、天ぷら油にはゴマ油が多く使われている。ゴマ油を原料とする調味料にラー油がある。
●焙煎の温度が高く煎りが深いもの:素材の臭みを消すのにも役立つため、中国料理や韓国料理などによく使われる。
●焙煎の温度を低めにしたもの:香ばしさよりもゴマの旨味・甘味が引き立ち、日本料理に適する。
《保存》 抗酸化物質を豊富に含むため、ほかの植物油に比べて酸化されにくいが、しっかりふたをして日の当たらない所で保存。
植物油: トウモロコシ油・玉蜀黍油・Corn oil

揚げものに適した油
《別名》 コーン油、コーンオイル
《原材料》 トウモロコシの胚芽 (油分33~40%)
《製油》 コーンスターチを作る際に取り除くトウモロコシの胚芽を搾る。
《生産》 米国
《成分》 含有脂肪酸の約60%がリノール酸(18:2)。オレイン酸(18:1)は25%。ビタミンEも豊富。
《利用》 酸化されにくく加熱にも強いので揚げものに向く。他の油脂類と調合され天ぷら油やサラダ油になる。トウモロコシ油100%のものもある。
《保存》 不飽和脂肪酸のリノール酸が多いので酸化しやすいが、ビタミンEを多く含むので、同程度の植物油と比べると酸化しずらい。しっかりふたをして日の当たらない所で保存。

植物油: ラッカセイ油・落花生油・Peanut oil

中国料理に欠かせない植物油
《原材料》 落花生(子粒種)の種子(油分約50%)
《製法》 圧搾法で採油。その他、水抽出法、超臨界ガス抽出法なども。
《成分》 血中コレステロール値を下げるオレイン酸(18:1)を約40%、リノール酸(18:2)を約35%含む。
《利用》 加熱せず絞ったままのバージン・オイルなのでナッツの香りが豊か。中国料理、フランス料理で重宝され、炒めもの、揚げものなどに使用。

植物油: オリーブ油・Olive oil
イタリア料理には欠かせない植物油
《原料》 オリーブ*の果実 
*オリーブ・学名: Olea europaea、科名: モクセイ科 常緑樹
《製法》 オリーブの果実の果肉を圧搾する。
《生産》 地中海沿岸諸国。日本では瀬戸内海で観光用としての生産がある。
《成分》 含有脂肪酸のうちオレイン酸(18:1)が約7割を占める 。オリーブ油特有の色は、クロロフィルとβ-カロテンによる。
《利用》 ナッツのようなコクとフルーティな味わいを持つ。サラダや魚・肉のソテーの仕上げに使うと、独特の香りが料理をひき立てる。
《保存》 不飽和脂肪酸のオレイン酸を多く含むので酸化しないよう、しっかりふたをして日の当たらない所で保存。
植物油: グレープシードオイル・Grape seed oil
フランス、スペイン、イタリアなどヨーロッパでは、古くから使われている植物油
《別名》 ぶどう油
《原材料》 ヨーロッパブドウ*の種子(油分7~21%) 
*ヨーロッパブドウ・学名: Vitis vinifera
《製油》 ヨーロッパブドウの種子を圧搾-抽油する。
《生産》 フランス・スペイン、イタリア、チリなどワインの産地での生産が多い。
《成分》 リノール酸(18:2)が約60%を占める。
《利用》 あっさりとした味とほのかに香るぶどうの風味が特徴。ドレッシングやマリネなど生食の料理のほか、炒め油、揚げ油として。
《保存》 酸化しないよう、しっかりふたをして日の当たらない所で保存。
植物脂: ヤシ油・椰子油・Coconut oil
色は白~淡黄色で、特有の甘い香りがある植物油
《原材料》 ココヤシ*の実(ココナッツ)から得たコプラ** 
*ココヤシ・学名: Cocos nucifera、科名: ヤシ科
**コプラ(copra): 核中の胚層を乾燥したもの
《製法》 圧搾により採油。
《生産》 フィリピン、インドネシア、メキシコ
《成分》 ラウリン酸(12:0)が47%占める。ビタミンEは0.3mg/100gと少ない。
《利用》 植物性としては珍しく、飽和脂肪酸が多いので常温で固体。ただ、融点が24~27℃と低いので、牛脂・ラードなどに比べて非常に口どけがよく、お菓子やコーティング用として使われる。
《保存》 不飽和脂肪酸が少なく、酸化の影響が少ないが 、しっかりふたをして日の当たらない所で保存。
植物脂: パーム油・Palm oil
食用や石けんになる南国生まれの油
《原材料》 アブラヤシ*の果肉  
*アブラヤシ・学名: Elaeis guineensis、科名: ヤシ科
** パーム核脂: アブラヤシの果実の核(種子)から採油した植物脂
《採油》 半固体状のものを冷やして遠心分離させ、液体のパームオレインと固体のパームステアリンに分ける。
《生産》 マレーシア、ナイジェリア、インドネシアなど。
《成分》 飽和脂肪酸のパルミチン酸(16:0)が油脂類のなかで一番多い(約45%)。また、オレイン酸(18:1)を約35%を含む。
《利用》 
●パームオレイン:パルミチン酸が主体で酸化安定性に優れるため、保存性が必要な食品のフライオイルなど、揚げ油として使われる。
●パームステアリン:マーガリン、ショートニングなどの原料となる。
《保存》 酸化しないよう、しっかりふたをして日の当たらない所で保存。
 調合油・Blended vegetable oil
2種類以上の植物油を混合して、それぞれの油の欠点を補い使い勝手をよくした食用油
《原材料》 大豆油を主成分とする。ほかに菜種油など。
《利用》 加熱に強く、風味もよい。天ぷら油、サラダ油に広く利用される。
《保存》 不飽和脂肪酸の割合が高いので酸化しないよう、しっかりふたをして日の当たらない所で保存。
 天ぷら油・サラダ油
天ぷら油:天ぷらなどを揚げ物に用いる。大豆油となたね油が主。
サラダ油:主にサラダ用として、生のまま使われることが多い。低温で凍りにくく、油の凝固による濁りを生じないように天ぷら油より精製工程を1つ多くした油。大豆油、なたね油、とうもろこし油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油など。
1点重量
(g)
エネルギー
(kcal/100g)
脂質
(g/100g)
ビタミンE
(μg/100g)
ビタミンK
(μg/100g)
飽和
脂肪酸
(g/100g)
一価
不飽和
脂肪酸
(g/100g)
多価
不飽和
脂肪酸
(g/100g)
紅花油・高リノール酸精製油 9 921 100 27.6 10 10.09 15.31 70.45
ヒマワリ油・高リノール酸精製油 9 921 100 39.2 11 11.03 19.30 63.88
綿実油・精製油 9 921 100 31.1 29 22.00 18.00

54.10

ナタネ油・精製油、サラダ油 9 921 100 18.5 120 6.10 57.40 30.70
ダイズ油・精製油 9 921 100 19.5 210 14.00 23.20 57.40
米ぬか油・精製油 9 921 100 26.4 36 17.60 38.80 34.50
ゴマ油・精製油 9 921 100 4.8 5 15.04 37.59 41.19
トウモロコシ油・ 9 921 100 24.3 5 12.50 32.50 48.70
ラッカセイ油・精製油 9 921 100 6.7 4 21.00 40.20 33.00
オリーブ油・エキストラバージノイル 9 921 100 7.6 42 13.29 74.04 7.24
ヤシ油・精製油 9 921 100 0.3 Tr 84.90 6.50 1.90
パーム油・精製油 9 921 100 8.9 4 47.60 37.60 9.40
*ビタミンE:α-トコフェロール相当量、 Tr(トレース):含量が最小記載量に達せず
◇ 参考リンク ◇
◆食材玉手箱
◆食材百科事典:
◆四群点数法:第4群

◇ 関連ページ ◇
◆ 四群点数法 STEP 1・食品群を知る:TOP第4群
◆ 四群点数法 STEP 2・1点(80kcal)重量:TOP第4群
◆ 四群点数法 STEP 3・1日20点(1600kcal):TOP
◆ 食材データベース(食品群・旬・科名別):TOP第1群第2群第3群第4群香辛料/ハーブ

◆ 食材百科事典: 詳しくは→第4群:オリーブ油ゴマ油
五明紀春・女子栄養大学教授
編集協力:足立尚子・女子栄養大学生涯学習講師
Revised Mar/2010
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第4群油脂類>食材百科事典・植物性油脂
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